ヘクソカズラ 別名:ヤイトバナ、サオトメバナ

アカネ科

撮影 2000.6.30 高津区溝口 6−16−6 付近で

解説

  名前の由来が、たいへんおもしろい。おもしろいといっては、この花に申し訳ないのです。それにしても少しひどい名前です。オナラと大便の匂いがするツルという意味なのですから。
 この花の美しさをじっと見つめていると、ますますその思いが強くなります。たしかにこの花の葉や、茎をもんでみると、いやな臭いがします。そこから付けられた名だそうですが、私以外にもこの花の名を気にする人がいたようで、別名がヤイトバナ、サオトメバナとして、少しは申し訳ないという気持ちを表したものでしょうか。ヤイトとは広辞苑を引いてみると、お灸を据える場所とか点のことらしく、なんべんもお灸を据えたあとがこの花に似ているところから、またサオトメバナは早乙女花です。
 葉は、対生(タイセイと読み、向かいあってつくこと)で、長さが5cmほど、多少毛があります。花びらは根元がくっついて先が五つに割れています。写真の花びらも八重のように見えます、五つに割れているのが分かります。雄しべは5本、雌しべは一本です、花柱(カチュウと読み、雌しべの一部)は2本に分かれています。ものに巻き付いていくときは、左巻きです。秋になると黄土色の丸い果実をつけます。(11月のところに写真がある。) 

   

撮影 2000.6.30 高津区溝口 6−16−6 付近で