ヒイラギナンテン 

メギ科

撮影 2000.3.7 溝口 3−17−603付近で

解説

 この花が、こんなにすばらしい作りをしているなんて、思いもよりませんでした。観察・撮影をしてみて初めて気がつきました。棘(とげ)のあるごつごつという感じの葉と比べてみてください。まるで優しいお姫様のようではありませんか。さしずめ、棘だらけの葉っぱは、無骨な門番というところでしょうか。このようなことが分かってくるなんて、本当に楽しいですよ。 中国及び台湾が原産で、日本には江戸時代のはじめ頃に入ってきたものです。その頃から観賞用として庭などに植えられていますが、無毛で常緑の低木です。幹はまっすぐに伸び、枝分かれはあまりしません。葉は、幹の先や枝の先で傘が開いたようにつきます。5〜8対の小葉が向かい合ってついた複葉(写真の棘のある葉は小葉です。これが向かい合ってついていますが、これ全部で一枚の葉なのです。これを複葉といっています。)からなっています。 小葉のまわりは鋭いぎざぎざとなり、とげになります。このとげにさされるととても痛くかんじます(上の写真参照)。 早春、幹の中心から数本の花がつく茎を出し、そこに下向きの黄色で小さな花を穂のようにたくさんつけます。雄しべは6個、雌しべは1個、花びらは6枚、よく見ると花びらの先は二つに割れています。がくは9個、花期は3月ですが、実は10月に熟します。

   

撮影 2000.3.7 溝の口 3−17−603付近で