ヒナタ イノコズチ 別名:フシダカ、 コマノヒザ

ヒユ科

撮影 2001.8.24 高津区久地 468 付近で

解説

 道ばたや野原などどこにでも生えている多年草です。茎は四角形をしていてかたく、背の高さは80cmほどでしょうか。向かい合わせに(対生といいます)枝を出し、枝が出る場所の節は、時々ふくれて大きくなったいることもあります。このふくれた節は、虫こぶといい、中に幼虫が入っています。この写真では虫こぶは見られないようです。右下の写真を見てください。今、カメムシの仲間が子孫を残すための大切な営みをしているところを偶然に撮りました。おじゃましないようにそっと撮りました。
 左下の写真は今花が一つ咲いているところです。とても小さく普通は気が付きません。花が終わると花全体が下を向きます。写真では写真の左側が下になります。この花の直径は6mmほど、緑色の花びらのように見えるものは花被(カヒと読み、花びらなのかガクなのか区別できないのでこのように呼ぶのだそうです)で5個あります。雄しべも5個、雄しべの基の方はうすい膜でつながっているそうです。じゅうぶん雌しべが熟す(子房)とやがて人や動物の体にくっついてあちらこちらに運ばれます。生きるため・子孫を繁栄させるための工夫なのですね。
 イノコズチには、ヒナタイノコズチとヒカゲイノコズチがあるようです。この場合は、日当たりの良いところに群生していましたので、ヒナタイノコズチとしました。あまりい大きな変わりはないのですが、葉や茎に生える毛の量とか葉の先のとがり具合とかその他の違いで決めます。ヒカゲイノコズチは9月18日に撮ったものがそれにあたると思いますが、興味のある人はその区別の仕方を学んでください。

   

撮影 2001.8.24 高津区久地 468 付近で