アンセミスの仲間 

キク科

撮影 2001.5.17 高津区久地 483

解説

 アンセミスという名前はギリシャ語で、花を意味する学名だそうです。学名とは、同じ花でも国によって違う名前で呼んでいたのでは、研究する時にとても困ります。そこで世界共通の名前にして、ラテン語で表現しているのです。たとえばアンセミスの学名は Anthemis Altissima となり、全体では 最高の花 という意味になるのだそうです。なるほど真っ白な舌状花(舌の形に似ているところからこの名前がついたといわれる)と、こんもりとお椀のように盛り上がった黄色の筒状花(トウジョウカと読み、花びらの根元の方が筒のようにくっつきあっているところからこの名が生まれた。しかし、資料によっては管状花〈カンジョウカと読む〉と呼ぶものもある。)とのバランスが形といい、色といい、とてもすばらしくきれいだなあと思わず目を見張りたくなります。
 この花の場合は、おそらく園芸種で、人間が作り出したものでしょうが、二ヶ領用水沿いに植えられていました。左下の写真を見てください。黄色の筒状花がよく見えます。下の方は小さな筒の入り口のようになっていて、何も見えませんが、この筒の中に雌しべや雄しべがあって、この筒一つで一個の花なのです。したがって、この黄色い筒状花は花の集まりです。キクの仲間のおもしろいところですね。

   

撮影 2001.5.17 高津区久地 483