コウゾリナ 

キク科

撮影 2002.4.18 高津区久地 広域避難所 川原

解説

 日本のどこにでも生えている多年草です。とにかく右下の写真を見てください。茎や総包(ソウホウと読み、キクの仲間に共通です)に、赤褐色の剛毛が生えているのが確認できるでしょう。この花は、体全体にこのような剛毛を生やしているのです。ですからさわるとザラザラします。これが一つの特徴だそうです。もう一つは、この総包一枚一枚に一列に剛毛が生えていることです。この写真でも確認できるようです。この剛毛の先は、船の錨のように二つに分かれているので、なおいっそうゴツゴツ感が増すのだそうです。左下の写真の花は、まだ開き始めたばかりのようで、完全に開いていないので、中に雌しべがあるように見えますが、完全に開くとこれはなくなります。この花は、タンポポと同じように舌状花(ゼツジョウカと読み、舌の形に似ているところからそう呼んでいますが、この舌状花一枚で、一つの花なのです。)ばかりの花です。花びらの先を見てください。よく見ると五つに割れているのが分かるでしょう。花びらの根元はくっつきあっていて、先が五つに割れている、そのような花がたくさん集まったものがこの花なのですね。面白いですね。面白いことはまだあります。
 右下の写真は、花が二つくっつきあったものです。そう思ってみますと、茎も幅が広くなっていますし、総包も二つ分あるようです。資料を読んでみますとこの花は、たいへん変種が多く、別の種類かと見間違うことが多くあるのだそうですが、このように変化するのが得意な花なのかもしれません。

   

撮影 2002.4.18 高津区久地 広域避難所 川原