カナムグラ 〈オス株〉 別名:ヤエムグラ 

クワ科

撮影 2001.10.11 高津区久地 268 府中県道沿いで

解説

 草刈りなどをするとこの種類はたいへんやっかいなので、きらう人が多いようです。もちろん私もその一人でした。というのは長い茎に、たくさんのトゲがさかさに付いていて、手や洋服にからまるのです。そして細いのですがなかなかじょうぶなのです。でも雨上がりの昼休み、ルーペで覗いてみるとたいへん可愛い花なので、いっぺんに好きになりました。これまでこの花に嫌な思いをもっていたことをあやまりました。この花も必死で子孫を残そうとしているのですから。
 資料を調べて始めて分かったのですが、この種類にはオス株とメス株があるのです。この写真のものはすべてオス株で、これらの花はみな雄花です。近くを探したのですが、雄花ばかりで雌花は見つかりませんでした。でもご安心を! 別な場所でメス株を見つけ、11月のページにのせてありますので、参考にしてください。
 雄花にはガク片が5個、雄しべも5個、雄しべのヤク(花粉を作り、集めておく袋)は、黄色で大形です。左下の写真で、開いている花の中に見えるのがそれで、やがてせいじゅくすると先が割れてたくさんの花粉を空気中にばらまくのだそうです。ですから風によって花粉が運ばれる「風媒花(フウバイカ)」です。近くにメス株があるといいのになあなどと思いました。   

   

撮影 2001.10.11 高津区久地 268 府中県道沿いで