クズ 

マメ科

撮影 2001.9.5 高津区久地 200 付近で

解説

 この大きな葉と、茂りぐあいを見てください。春先に芽を出し、夏の間に10メートル以上にも伸び、秋に花をつけます。秋の七草として有名ですね。私は子どもの頃この葉っぱをとって、ウサギのエサにしました。ウサギが大好きなのです。つい最近まで、葉は家畜のエサとして、また茎は繊維を採る原料として、また根はくず粉を採る原料として利用されてきましたが、今はほとんど利用されていません。むしろやっかいな草として扱われているようです。
 ですがこの花を見てください。マメ科独特の「蝶形花」(チョウケイカと読み、蝶に似ていることからこの名がある)が、たくさん集まっているところは見事です。左下の写真で、正面に開いている花を見てください。花びらは5枚あります。そのうちの一番上の花びらは旗弁(キベンと読みます)といいますが一番大きく一枚しかありません。でも薄い紅色で中の方は黄色です。大きく目立って昆虫を呼び寄せるのでしょうね。その下左右に2枚ある濃い紅色の花びらは、翼弁(ヨクベンと読みます)といいます。一番下には、やはり2枚の花びらがあって、舟弁(シュウベンと読みます)といいます。花びらには旗弁の役割のように、それぞれの役割があるようです。ぜひ調べてみてください。葉は、もちろん3出複葉(サンシュツフクヨウと読みます)です。茎にも葉の柄にもたくさんの毛が生えています。
 秋の七草で知られるようにこの花は、昔からたくさん歌によまれてきました。これも興味のある人は調べてみてください。

   

撮影 2001.9.5 高津区久地 200 付近で