カゼクサ 別名:ミチシバ

イネ科

撮影 2000.9.8 高津区久地平瀬川河口付近の川原で

解説

 道ばたや荒れ地など、どこにでも生えて群生する多年草です。とても強く、引き抜くのはたいへんです。この場合は多摩川の川原の荒れ地に群生していました。背の高さは、50cmほどで、茎は根元からたくさん出ていました。ご覧のように茎の先端にたくさんの紅紫色の小穂(ショウスイと読み、ここに種が出来ます)をつけます。 
 カゼクサという名前は、かつてはこの花を、風知草(フウチソウと読みます)として、風の吹いてくる方向を知ったところからだそうです。
 イネの仲間は、雄しべから出た花粉を風で運んでもらって、雌しべにつける“風媒花”です。この花の場合も左下の写真を見てください。たくさんの雄しべが小穂の外に出ていて、目には見えませんがおそらくたくさんの花粉をまき散らしていることでしょう。花粉はかなり無駄になるかもしれませんが、それでも受粉しないよりははるかにましですね。 

   

撮影 2000.9.8 高津区久地平瀬川河口付近の川原