カラスノエンドウ 

マメ科

撮影 2000.3.22 溝口6-7-976付近の土手で

解説

 よく見るとこの花も大変おもしろいのです。 花びらの形や色、そして葉も。五枚ある花びらのうち、一番大きな花びら一枚が外側に、二番目に大い二枚が次に、一番小さい二枚が一番内側に付いています。その形や色も違います。何故なのでしょうね。何かを保護しているのでしょうか。是非、花に聞いてみたいですね。 原産地は地中海沿岸かまたはコーカサス南部と考えられるそうですが、日本
では日当たりのよい田や野原、土手などに生えます。種が落ちて発芽し、花が咲くまでに2年がかりになります。このような植物を2年草、または越年草といいます。まれに無毛のものもあるそうですが、どの株にも毛が生えています。 茎は、多くの場合、根元から枝分かれし、四角柱のようになって地面を少しはうように伸びますが、やがて上の方に伸び、60〜90cmぐらいにまでになります。葉は互生(互い違いに生える)し、ほとんど柄のない偶数羽状複葉(これで一枚の葉です)で3〜7対の小葉(写真で見える葉の一枚一枚が小葉です)がつきます。偶数羽状複葉の先端からは枝分かれした巻きひげが長く伸び、他の物にからみついて上によじ登っていきます。小葉は対生で、先の方は少しへこみます。ヤハズエンドウという別名がついているのは、このへこみが、弓につかう矢の矢筈に似ているところからついたもののようです。 花は、4〜5月頃、葉の脇から紅紫色で、蝶の形をした1〜2個の花をつけます。上の写真の一番外側の花びらは大きく広がり、一枚です。その中には濃い紅紫色の花びらが2枚で、さらにその中に2枚の花びらがあります。実は熟すと黒くなり、中には、10個ほどの種が入っています。カラスノエンドウの名前は実が黒く熟すところから名付けられたものだそうです。 ヨーロッパから大正の初期に日本に持ち込まれ、以来、牧草として各地で栽培され、今に至っています。    

   

撮影 2000.3.22 溝口6-7-976付近の土手で