ケチヂミザサ 

イネ科

撮影 2001.10.3. 高津区久地 52 付近で

解説

 日影を好む植物だそうで、この場所も日影でした。ために写真は明るくなく、見にくいかもしれませんがご容赦を!
 地面から出た茎は地上をはってから立ち上がります。高さは25cmほどでしょうか。その先にごらんのように今が盛りと花をつけていました。左下の写真で、二本の白くて鳥の羽のようなものが見えますが、これはメシベの柱頭です。これに花粉がついて種が出来るというわけです。黒っぽい長い毛が見えますが、これはイネ科のなかまには多く見られるノギといいます。受粉が終わりやがて種が熟すと、このノギの一部がとけてネバネバした液になり、この液で動物の体などにくっついてあちこちに運ばれていきます。他の種類には見られない変わった方法で種が散布されるのです。いろいろと工夫していますね。
 また、葉を見てください。小さなササの葉のように見えますが、よくみると一枚の葉の中で波が寄せるようにちじんでいます。そのためにこの名前がつきました。また左下の写真を良く見てください。花がたくさんついている軸(花軸といいカジクと読みます)にはたくさんの毛が生えているのに気がつくと思います。このようにたくさんの毛があるので、ケチヂミザサというのだそうです。

   

撮影 2001.10.3. 高津区久地 52 付近で