トケイソウ 別名ボロンカズラ

トケイソウ科

撮影 2000.8.1高津区久地482付近で

解説

 どうしてこんなに複雑化しなければならなかったのでしょうか。おそらく複雑に変化しなければいけないような何か原因があったのでしょう・・・・・。ついついそんなことを思ってしまうほど、花の作りは複雑です。さて、みなさん、花とつぼみをよく見て花びらはどれか考えてみてください。
 じつは、花びらとガクがはっきりしないのです。外側に10枚見えるのが花びらとガクです。糸のように細くたくさん伸びているのは、副花冠というのだそうで、これがこの仲間の特徴なのだそうです。その内側に雄しべが5本、黄色い大きな葯(ヤクと読み、花粉袋です)があり、根元はくっつき合っています。その上に雌しべがあり、雌しべの先(柱頭:チュウトウと読み、花粉を受けるところです)は三つに割れています。
 つる性の多年草で、ブラジルが原産、日本には江戸時代の中頃(1716年)に渡来しました。トケイソウという名は、花弁やガクそして副花冠を文字盤に見立て、雄しべや雌しべを時計の針に見立ててこの名がついたようです。

   

撮影 2000.8.1高津区久地482付近で