トウモロコシ
トウモロコシ
イネ科
撮影 2000.6.22 高津区溝口 6-15-867付近で
解説
私たちが、焼きトウモロコシなどで食べるトウモロコシはこれです。1本の茎に雄花と雌花をつけます。雄花は茎の頂上の方(右下写真)に、雌花は、茎の上の方の葉の間につけます(左下の写真)。私たちが食べるトウモロコシは、雌花を食べていることになります。長い毛のように見えるものは、雌しべの花柱(カチュウと読みます。)といわれるところです。雌しべは、普通三つの部分に分かれます。一番下の方が、子房(シボウと読みます。)といわれる部分で、種になるところです。次が花柱です。この花柱が今ひげのように見えています。そして一番上が、柱頭(チュウトウと読みます。)と言われ、花粉を受け取るところです。この柱頭は、植物によっては、二つに分かれたり三つに分かれたりなどいろいろです。トウモロコシとして食べるところは、どこであるか分かりましたでしょうか。
また、雄花の部分は、茎の頂上の方についていて、雄しべの葯(ヤクと読みます。花粉を入れておく袋です。)が、黄色くなって風に吹かれてふらふら揺れています(右下の写真)。
なにか説明が抜けているなあと気づいた人はいませんか。そうなんです。花びらの説明がありませんでした。じつは、イネ科の多くの仲間は、花びらにあたるものがありません。風によって花粉をつけてもらう(風媒花:フウバイカと読みます。)ために、昆虫を呼ぶために、目立つ花びらは必要なくなったのです。その代わりたくさん花粉が必要なので、たくさんの雄しべがあります。どうですか。花たちの生きのびる工夫は素晴らしいではありませんか。
撮影 2000.6.22 高津区溝口 6-15-867付近で
登録日: 2021年4月8日 /
更新日: 2021年4月8日