ツルボ 別名:スルボ、サンダイガサ

ユリ科

撮影 2000.9.22 高津区久地平瀬川河口付近で

解説

 緑の草原の中に、このピンク色はよく目立ちました。しかも集団で群生しているのですから、なおさら目立ちました。そして良く見ると小さな花がたくさん集まって穂のようになっているのです。このような花の集まりを穂状花序(スイジョウカジョと読みます)といいます。難しい言葉ですみませんが、このように花がたくさん集まってつく花のつきかたを花序(カジョと読みます)といい、たくさんの花序があります。
 日本国内はもちろん、台湾や中国にも広く分布している多年草です。地下にはラッキョウのようなもの(鱗茎:リンケイと読み、球根のような役割をしています)があり、冬を越します。葉は、2枚出るのですが、春・秋の2度生えます。そして春に出た葉は、夏にはかれてしまいます。また秋に出るのです。おもしろいですね。
 百合の仲間の花びらはガクと花弁(カベンとよみ、花びらのことです)の区別が、外見ではまったくつきにくく、そのため花びら(花弁)とはいわないで、花被(カヒと読みます)といって、区別をしています。これまでは、離弁花(リベンカと読み、花びらが離れている花)の花も、合弁花(ゴウベンカと読みます)の花もみな花びらといって区別してきませんでしたが、本来は、きちんとしているのです。でもここでは花びらで行きたいと思います。
 花びらは6枚、雄しべは6本、雌しべは1本です。左下の写真を参考にしてください。

   

撮影 2000.9.22 高津区久地平瀬川河口付近で