ツユクサ 

ツユクサ科

撮影 2000.6.20 高津区溝口 2-25-8 付近で

解説

  ちょうどこの花を撮っているとき、地元の方々が数人おられました。名前を聞かれたので「ツユクサだろうと思います。」と答えると「そうよなあ、この辺りではホタルグサと言うんだよ」と教えてくれました。ホタルのでる頃に咲く花という意味なんだそうで、なるほどと思いました。しかし、今ではこの辺りでのホタルは、まったく見られないということでした。さびしい限りですね。
 この花は、たいへんおもしろい花です。ガク片3枚、花びら3枚、雄しべ6本、雌しべ1本ですが、花びら3枚のうち2枚は大きくて目立ちますが、写真でも下の方にある一枚は小さくて白色です。雄しべ6本のうち、短いもの3本、中ぐらいが一本、長いものが2本(写真をよく見てください)と長さが違いますが、花粉を出すのは、長い2本だけです。あとの4本は仮雄しべといわれ、花粉を出さない代わりに花粉袋(やく)は黄色で目立ちます。コバルト色の花びらとともによく目立ちますが、蜜を出さないために昆虫はめったにやってきません。そこでこの花は、工夫をしています。
 花は、半日でしぼみますが、その時、雄しべも雌しべもくるくるとらせん形にまるまります。その時雄しべの花粉が雌しべにつくのです。いわゆる自家受粉をします。すばらしい仕組みですね。

   

撮影 2000.6.20 高津区溝口 2-25-8 付近で