ムラサキサギゴケ 

ゴマノハグサ科

撮影 2001.4.12 高津区溝口 5−20−800 付近で

解説

 この花を撮りたくて長い間探していました。センターに勤めている花の大好きな人から、この場所に咲いていることを教えてもらいました。このひとかたまりしかこの辺りには見あたりませんでした。貴重な花です。
 というのもこの花は、とてもおもしろい動きをするというのです。田中肇著「虫媒花と風媒花の観察」によると、この花の柱頭(雌しべの先)は、花粉をもらうために開いているのだそうですが、この柱頭にさわると15秒ほどの間に閉じてしまうのだそうです。なぜ開いたり閉じたりするのかの意味は、まだよく分からないそうですが、雌しべや雄しべ、花びらなどが目に見えるように動くという花は、まだ他にもあります。ぜひ、調べてみてください。
 この花では背の高さが、5cmほどでした。根元から長い枝(走出枝:そうしゅつし:ランナーともいう)をだして、広がっていきます。花びらは、長さが1cm〜1.5cmほどで、くちびるのように上下二つに分かれています。上の方の花びらの下には雄しべ4本、雌しべが1本かくれています。下唇に当たる花びらには、茶色のもようが描かれていて、白い毛がたくさん見えます。不思議な形をしていますので、ぜひルーペでのぞいてみてください。
 花の色が白い種類があります。この種類は、サギゴケといい、白いサギが羽を広げたような形に見えます。

   

撮影 2001.4.12 高津区溝口 5−20−800 付近で