ナズナ 

アブラナ科

撮影 2000.2.29 高津区久地801番地付近の二か領用水新川沿いにて

解説

 早春の花の代表で、春の七草の一つです。道ばた、畑、草原、などの日当たりのよい場所で、ごく普通にみられる2年草で日本はおろか、北半球の温帯に広く分布しているそうです。2年草というのは、発芽して開花・実ができるまでに2年間かかるものをいいますが、実質は秋に発芽し、翌春に開花・結実し、正味一年にもならない場合が多いようです。短い命なんですね。 茎は10〜40cmで、ルーペでよく見ると普通の毛と星形の毛とが混じり合って生えています。よく枝分かれし、その頂上にたくさんの花を付けます。 葉は、根もとから出て茎を中心に広がるように出る葉(根出葉)と、茎の上部につく葉とがあます。根から出る葉(根出葉)は、鳥の羽のような深い切れ込みがありますが(右下の写真参照)、茎につく葉には切れ込みも柄もなく、互い違いに出て、茎を巻くようにつきます。 花は、茎や枝の先に小さな花がたくさん集まってつきます〈写真参照〉。花びらは4枚、長さ2〜2.5mmで十字形についています。このように花びらが十字形につくのはアブラナ科の特徴です。頂上の花が咲く頃には下の方の花は咲き終わり、実ができています(写真参照)。 実の形は逆三角形で、平たくて先が少しへこんでいます。その形が三味線のばちに似ているところから ペンペングサ という名が付いたのだそうです。熟すとさけて中の種がとび散ります。

   

撮影 2000.4.27高津区久地 436付近で