ヤマアジサイ 八重 

ユキノシタ科

撮影 2001.6.8 高津区溝口 5−14−14 付近で

解説

 ヤマアジサイを基に改良した園芸種だろうと思われます。アジサイの仲間には、花と思われるものが2種類あるように見えることがよくあります。この場合もそうですが、大きくて白い花びらのように見える花と、中心の方にあり、小さくて色はあまりパッとしない花が見られます。外側の大きな花は、装飾花(ソウショクカと読みます。雌しべや雄しべはありません。この花びらみたいなものは、ガクが変化したもので、花びらではないそうです。)といい、子孫は残すことは出来ませんが、よく目立って虫などを引きつけているのでしょう。中側の小さな花には、雌しべや雄しべがあり、花の本来の役割を果たしています。八重といわれるのは、装飾花が重なり合っているからです。
 ヤマアジサイは、日本各地の山などに多い落葉低木だそうで、高さは1メートルほどで、この場合も1メートルほどでした。葉は、柄を持っていて、向かいあって付き、だ円形で先はとがり、まわりにはご覧のようにギザギザ(きょ歯:キョシと読みます)があります。中側にある本物の花(両生花といい、リョウセイカと読みます)には、ガクが5枚、花びらが5枚、雄しべが10本、雌しべの花柱(カチュウと読み、メシベの一部分です)は、3〜4本あるそうですが、この場合は写真で見てもお分かりのように、雄しべなどはたくさんは見えません。そんなことから園芸種ではないかと思いました。

   

撮影 2001.6.8 高津区溝口 5−14−14 付近で