ヤグルマギク 別名:ヤグルマソウ

キク科

撮影 2000.5.15 高津区 久地986 付近で

解説

 本来は園芸種と思われるのですが、野生化したものであろうと思われます。写真でもおわかりのように他の草と競争しながら生きていたのですから。あたり一面に緑一色のこのあたりで、このヤグルマギクのみずみずしい青色は目を引きました。 しかし、よく目立つ外側のラッパの形をした青い花びらには、雄しべがなく、雌しべも十分発達していない花なのだそうです。したがってこの花びらの役割は目立つという役割を受け持ち、虫たちを呼び寄せるのに役立っている(田中 肇著:虫媒花と風媒花の観察 :ニューサイエンス社より)のだそうです。また同資料によれば、中心部の雄しべに(写真の黒い部分)さわると、雄しべの先の葯(やくと読み、花粉をためておく袋)から、もこもこと花粉が出てくるということです。虫がとまったら自分で花粉を出して虫の体につけ、虫に花粉を運んでもらおうというねらいなのだそうです。たいへん驚きですね。自分で動いて花粉を出すなんて。一度ぜひ試したみたいものです。

   

撮影 2000.5.15 高津区 986 付近で