ご挨拶

 川崎市総合教育センターは、昭和24年に設立された「教育研究所」を前身として、社会情勢の変化に伴い、多様化した教育的諸課題の解決、高度情報通信社会及び生涯学習社会への対応など、新しい教育に対する要請に応じる施設として、昭和61年5月1日に、現在の高津区溝口に開所されました。
 教育に関する調査研究及び教職員の研修、特別な教育的ニーズのある子どもへの支援や教育相談、教育の情報化への支援などの事業を実施し、その後、時代のニーズや教育課題の変化等に対応してセンター内の組織改正を行いながら、現在は、カリキュラムセンター、情報・視聴覚センター、特別支援教育センター、教育相談センターと総務室の4センター、1室の体制で本市の教育の充実や振興を図る取組を進めています。
 現在本市では、第2次川崎市教育振興基本計画「かわさき教育プラン」第3期実施計画のもと、教育施策や各事務事業を推進しています。特に、本センターにおいては、学習指導要領の確実な実施やGIGAスクール構想の推進、子どもの多様化するニーズへの対応等を着実に進めています。またそのために、教育研究機関として基礎的及び実践的な研究を充実させるとともに、平成31年に策定された「川崎市教員育成指標」に基づく体系的かつ効果的な研修等を通して、本市教員等の資質・能力の向上に取り組んでいます。
 変化の激しい、予測困難な時代において、教育の諸課題はさらに多様化かつ複雑化しています。また、教職員の働き方や仕事の進め方も重要な課題です。それらの解決に本センターの果たす役割はますます大きくなっていると考えています。本センター内の各組織が専門性を生かしながらも協働的に諸課題に対処するとともに、市教育委員会事務局の各部・課や、他都市の教育研究所等とも連携を深めつつ、本市の子どもたちの充実した学びや、それを支える学校及び教職員の支援を推進してまいります。

川崎市総合教育センター 所長 大野恵美