研究会長より

 令和5年度は、かわさきGIGAスクール構想3年目となりました。最初は「とにかく使ってみよう」という意識のもと、まずコロナ禍の学習保障のツールとしての活用が進み、2年目、3年目と活用が進むにつれて学習活動や学級会活動や学年をまたぐ委員会などの特別活動、児童指導の面で活用が進みました。また、オンライン配信や職員の打ち合わせなどへの活用が進み、教職員の働き方改革にも有効であることがわかってきました。川崎市立小学校情報教育研究会でも、クラスルームの活用を通して、授業の配信や指導案などの共有をする授業研究会のスタイルが定着してきました。各学校においても各研究会においても、GIGAスクール構想本来のねらいである情報活用能力を育む取り組み等、Society5.0の社会で生きていく力を育成しようとする意識が高まりました。また、GIGA以前には学校内での指導の必要性が少なかった情報モラルの指導が急務となり、各学校での関心も高く、実践も広がりました。

 情報教育研究会では、今年度もGIGA以前から積み重ねてきた授業実践や授業研究の成果、情報モラル指導などを礎として、かわさきGIGAスクール構想の進展に寄与してきました。また、より質の高い研究授業の配信方法や、授業研究会前後の指導案や参観者の感想交流、講師のスライドなど、資料の共有を含めた授業研究会の方法を模索してきました。これらの活動を通して、皆様の参考としてお役に立つことができれば幸いです。

 今後、私たち教員に必要とされることは、優れた実践とともにその蓄積と共有だと言われます。来年度の情報教育研究会も、変化に対応し、進化し続けたいと思います。

「主体的・対話的で深い学びのうち、深い学びとは、個々の子どもによる学び直しと言える。一度考えたことをもとに、友達との対話や文字・画像・映像などの資料などとの様々な出会いを通して対話的に学ぶ。そして、自らの考えと比較し、付け足したり変容させたりする主体的な学びを行う。その結果、もとの考えから新たな考えに至るという子どもの中での学び直しこそが、深い学びなのである。」 木原 敏行先生のご講演より 

 

川崎市立小学校情報教育研究会

 会長 青木 あゆ子